最近、巷で人気の AI チャットツール「ChatGPT」 のアカウント登録をしてチャットしてみました。
とても AI とは思えない回答文に驚愕しました。
今回は新たな技術革新が起きるのではと囁かれる声もある AI チャットツール ChatGPT のメリット・デメリットと、アカウント登録と実際の使用例を紹介します。
ChatGPT の人気の理由
リリースからわずか 5 日間で 100 万ユーザーを達成した異例の波及を見せているサービス ChatGPT ですが、その人気の理由は次のようなものが挙げられます。
日常会話の文章だけで利用できる
誰かに質問するような文章をチャットで入力するだけで、それらしい回答をしてくれます。
変わったコマンドなどを使うわけでもなく、日常会話で利用できるので、多くの人が手軽に利用できます。
※後述しますが公式サイトのダイアログにもあるとおり、機密情報は入力しないでください。
スマホ でも PC でも利用できる
ChatGPT はスマホでも PC でも利用できます。
移動中もスマホから ChatGPT を利用して「近くのおいしいお店を教えて」といった風に気軽に利用できます。
PC を用いて他のシステムと連携させることで、社内のナレッジ共有に ChatGPT を利用することもできます。
参照:ChatGPT×チャットボットで社内のナレッジ共有や業務効率化を実現 Allganize Japan「Alli」に新機能追加
詳細は不明ですが、Discord で活用することもできるようです。
参照:GPT-3.5のチャットボットをDiscordへ導入するまでの流れ|Sangmin Ahn|note
プログラミングの提案をしてくれる
プログラミングが苦手な人でも、「こんなことをやってくれるプログラムを教えて」とチャットするだけで、プログラムを教えてくれます。
もちろん、的確なプログラムかどうかはわかりませんが、プログラミングの手助けになります。
無料で使える
ChatGPT では有料プラン (ChatGPT Plus) と無料プラン (Free Plan)があり、最初の登録時は無料プランが適用されます。
必要に応じて有料プランに変えることができます。
無料プランは「リサーチブレビューとして提供している間、ChatGPTを無料で利用できる」と書かれていることから、ずっと無料というわけではないかもしれません。
参照:ChatGPTの料金プランは?無料で使えるの?有料なの?等について
ChatGPT って怖くないの?
Microsoft の Bing サービスにもその機能を取り込まれ更に話題になっている ChatGPT ですが、やはり心配なこともあると思います。ここでは ChatGPT を使う上での注意点を挙げます。
回答が真実・正解とは限らない。
ChatGPT は、スマホの予測変換のようなことをものすごい知識量と賢さで繰り返し行い、それっぽい返事をしてくれる仕組みです。
参照:いま話題の「ChatGPT」は何がスゴイ? 仕事で使える活用術をnote 深津氏が解説! | Web担当者Forum
このことからわかる通り、いくら人間らしい話しぶりであったり、たくさんの知識をもたらしてくれたとしても、それはあくまで AI が作り出した人間っぽい返事であり、本当のことをいっている保障はありません。
アカウント登録後のダイアログでも、リサーチプレビューの段階である今の ChatGPT はアドバイスをすることを目的としたものではないと明言しています。
ChatGPT からの返事を参考にすることは有用ですが、鵜呑みにすることは危険です。
きちんと文面の信ぴょう性を確認しながら利用することをお勧めします。
電話番号は個人を認証するために用いられる
ChatGPT を利用する際に電話番号の入力が求められます。
その理由は本人確認のためで、利用される範囲もパスワードの再発行の際の認証などのセキュリティー目的に限られます。
※アカウント登録時に SMS で認証コードを送る前に入力を求められました。
参照:AIに個人情報の取り扱いについて聞いてみた(ChatGPT) | ONE NOTE
結局、内部でどう扱うかは個人情報を預けている様々な企業のモラルを信じるしかないのは、 ChatGPT を含めて他のサービスも同じです。
最新の情報には対応していない
ChatGPT はインターネットの膨大な情報を利用しています。
しかし、常に最新の情報を取り込んでいるわけではないようです。
2023 年 2 月時点では 2021 年までの情報は扱えますが、それ以降のことについては「わからない」と答えたり、推測で答えるケースもあるようです。
最新の話題・時事などについて質問する際は注意しましょう。
参照:【ChatGPT】最新の情報がないことで発生する誤回答と使い方に関する注意点(無意識に「現在」を聞く質問に注意)
個人情報、機密情報はチャットに入力しない
後述する ChatGPT のアカウント登録後の案内ダイアログで説明されているとおりです。
How we collect data
Conversations may be reviewed by our AI trainers to improve our systems.
Please don’t share any sensitive information in your conversations.
Google 翻訳
データの収集方法 会話は、システムを改善するために AI トレーナーによって確認される場合があります。 会話で機密情報を共有しないでください。https://chat.openai.com/chat 初回の案内ダイアログ
無料で使えて便利な ChatGPT ですが、知られては困る情報をチャットに入力するのは避けましょう。
ネットリテラシーに少し似ていますね。
ChatGPT のアカウント登録
ChatGPT を利用するにはアカウント登録が必要です。
公式サイトの ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue にアクセスして、TRY CHATGPT ボタンを押しましょう。
ChatGPT のアカウントを持っていない場合は、Sign up ボタンを押してアカウントを登録します。
新しくアカウントを作る他に、既存のアカウント(Google, Microsoft) を選択することもできます。
筆者はメールアドレスを入力して Continue ボタンを押しました。
パスワードを設定して Continue ボタンを押します。
先ほど入力したメールアドレスに確認用のメールが送られたので確認しましょう。
メールを開き、 Verify email address ボタンを押します。
名前を入力します。
実名ではなくハンドルネームを入力している人もいるようです。
参照:文章生成AI「GPT-3」にハンドルネームを入力したら本名がフルネームで出力されたという報告 – GIGAZINE
確認のため電話番号を入力します。
筆者はスマートフォンの番号を入力しました。SMS が受け取れる機種ならば大丈夫だと思います。
スマートフォンに送られてきた確認用コードを入力します。
筆者の場合は Send code ボタンを押した後、数秒で「メッセージ」アプリが確認用コードを受信しました。
アカウント登録・本人確認が完了すると、ChatGPT のチャット画面に移動します。
最初は案内のダイアログが表示されるので Next ボタンや Done ボタンで進めましょう。
This is a free research preview.
Our goal is to get external feedback in order to improve our systems and make them safer.
While we have safeguards in place, the system may occasionally generate incorrect or misleading information and produce offensive or biased content. It is not intended to give advice.
Google 翻訳
これは無料の調査プレビューです。 私たちの目標は、システムを改善し、より安全にするために、外部からのフィードバックを得ることです。 安全対策を講じていますが、システムが不正確または誤解を招く情報を生成し、攻撃的または偏ったコンテンツを生成することがあります。アドバイスをすることを目的としたものではありません。https://chat.openai.com/chat 初回の案内ダイアログ
How we collect data
Conversations may be reviewed by our AI trainers to improve our systems.
Please don’t share any sensitive information in your conversations.
Google 翻訳
データの収集方法 会話は、システムを改善するために AI トレーナーによって確認される場合があります。 会話で機密情報を共有しないでください。https://chat.openai.com/chat 初回の案内ダイアログ
We’d love your feedback!
This system is optimized for dialogue. Let us know if a particular response was good or unhelpful.
Share your feedback in our Discord server.
Google 翻訳
フィードバックをお待ちしております。 このシステムは対話用に最適化されています。特定の回答が良かった、または役に立たなかった場合はお知らせください。 Discord サーバーでフィードバックを共有してください。https://chat.openai.com/chat 初回の案内ダイアログ
ダイアログの表示が完了すると、ついに ChatGPT のチャット画面が利用できるようになりました。
チャット画面下側のテキストボックスに質問を入力して、右側の紙飛行機ボタンを押すと ChatGPT とチャットできます。
返事が返ってきました。
興味深いのは「私である ChatGPT は、」のあと 2 ~ 30 秒程度たってから後の文章がすらすらと出てきたところです。
むずかしい質問に対して、最初少しだけ返事をしたあと、しばらく考えてから回答する人間の話し方のテンポに似ている感じがしてとても驚きました。
ChatGPT の回答は、右上のアイコンで評価できます。評価ボタンを押すと、さらに評価の文章(任意)を入力できます。その後 Submit feedback ボタンで評価を送信します。
とても自然な会話なので、もう一つメッセージを送りました。今度は先ほどの回答を読んで感じた感想であり質問ではありません。
これにはすぐに自然な返事が返ってきました。本当に日常会話をチャットでしている気分です。すごいものに触れている感覚がしました。
フィードバックも一応のせておきます。
そして、左上を見ると、今のチャットの内容に見出しがつけられてリストに追加されていました。
この見出しは ChatGPT がつけたものです。
何の違和感もありません。本当に驚きの連続です。
まとめ
今回は噂の AI チャットツール ChatGPT を紹介しました。
筆者は実際に ChatGPT と対話していて、シンギュラリティという言葉がいやでもちらつきました。
事前に調べたとおり、膨大なネットのデータを用いて文脈にあった人間らしい文字列を並べているだけに過ぎないのかもしれません。
しかし、本当に生身の人間(しかも日本語をきちんと話せる!)と対話しているように錯覚します。
ChatGPT に適切なローカルの情報を教え、その文字列を音声に変換し、対話するロボットと人間のやりとりが本当にすぐそこまで来ている気がしました。
現在は案内のダイアログにもあったとおり、リサーチプレビュー期間で無料で利用できます。
この体験をしたい方はぜひ一度アカウント登録をしてチャットを入力してみてください。
※個人情報・機密情報はチャットに入力しないでください。 ChatGPT も次のように心配しています。
開口一番が「ありがとうございます!」。とても人間らしくて感動します。
ありがとうを言ったら負けと思っている人もいる中で本当に素晴らしいと思います。
筆者のサイト Compota-Soft-Press で記事の案内人としていてくれたらいいなとちょっと妄想してしまうほど今回は新技術に触れられて興奮しました。
ChatGPT の未来が明るいものであることを望みつつ、また次回ノシ。
参照サイト Thank You!
- ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue
- ChatGPT×チャットボットで社内のナレッジ共有や業務効率化を実現 Allganize Japan「Alli」に新機能追加
- 【使ってみた!】ChatGPTとは?始め方と使い方を徹底解説 – 起業ログ
- いま話題の「ChatGPT」は何がスゴイ? 仕事で使える活用術をnote 深津氏が解説! | Web担当者Forum
- AIに個人情報の取り扱いについて聞いてみた(ChatGPT) | ONE NOTE
- ChatGPTの料金プランは?無料で使えるの?有料なの?等について
- Bing
- ChatGPTの有料版がまもなくテスト開始 – 高速応答、待ち時間なしで利用可能に | TEXAL
- 【ChatGPT】bingのAIチャットの使い方
- 【ChatGPT】最新の情報がないことで発生する誤回答と使い方に関する注意点(無意識に「現在」を聞く質問に注意)
- 文章生成AI「GPT-3」にハンドルネームを入力したら本名がフルネームで出力されたという報告 – GIGAZINE
- GPT-3.5のチャットボットをDiscordへ導入するまでの流れ|Sangmin Ahn|note
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