前回は、Unity で粒子を放出する Particle System を用いて、進むボートの先端から波しぶきがたっている映像を作成するために、シーンへの配置、位置の移動、回転、放出する際の器の形の設定、粒子への重みづけを行う手順を紹介しました。
前回の記事:Unity ParticleSystemで船が進むときの波しぶきを作成1/3 | Compota-Soft-Press
![Unity 回転ツールで Particle System を回転する例](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-回転ツールで-Particle-System-を回転する例.png)
![Unity Particle System メインモジュールの Gravity Modifier の値を変化させる例0.5](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュールの-Gravity-Modifier-の値を変化させる例0.5.png)
今回は、水しぶきを表現するために Unity の Particle System の水滴画像を表示する粒子の色を水面の色に合わせて調整してなじませる設定と、水滴ごとにわずかにサイズを変化させる設定を紹介します。
※ Unity のバージョンは 2021.3.25f1 Personal <DX11> です。
※表示されている 3D モデルは無料アセット「Old Sea Port」を使用しています。
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波しぶきのテクスチャ画像を作成して Particle System の粒子に割り当てて、角度を調整した際の記事です。
#波しぶきの画像を作るのがとても難しかったです。
Unity ParticleSystem の粒子の角度をばらつかせる | Compota-Soft-Press
![Unity ParticleSystem のマテリアルの初期の角度をランダムに-25~-35度の範囲で変更した際の映像SS1.](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-ParticleSystem-のマテリアルの初期の角度をランダムに-25~-35度の範囲で変更した際の映像SS1.png)
この時に設定したテクスチャ画像を割り当てたマテリアルを設定した Particle System を調整します。
Particle System のマテリアルの設定については「Unity Particle System の粒子に画像のマテリアルを設定する | Compota-Soft-Press」をご覧ください。
![Unity 作成した Material を Particle System ゲームオブジェクトの Renderer モジュールの Material にドラッグ&ドロップで設定します.](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-作成した-Material-を-Particle-System-ゲームオブジェクトの-Renderer-モジュールの-Material-にドラッグ&ドロップで設定します.png)
粒子の色の設定
周囲の水面がそこまで明るく光ってはいないので、画像の色合いも少し暗くします。
Hierarchy ウィンドウの Particle System ゲームオブジェクトを選択して Inspector ウィンドウでメインモジュールの設定の中から Start Color の色を指定するフィールドをクリックします。
Color ダイアログが表示されるので、左上のスポイトをクリックして Game ウィンドウの水面の色をクリックして選択します。
水面の色と同じだと粒子が見分けられなかったので、 Color ダイアログで少し明るめの色に微調整します。
![Unity ParticleSystem メインモジュール Start Color の色を Color ダイアログで変更して海の色に粒子の色を近づけます..](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-ParticleSystem-メインモジュール-Start-Color-の色を-Color-ダイアログで変更して海の色に粒子の色を近づけます.png)
Start Color 変更前の既定値の白色の場合も、味があって良いので、演出によって色をなじませるか際立たせるか選んでも良いでしょう。
![Unity ParticleSystem のマテリアルの初期の角度をランダムに-25~-35度の範囲で変更した際の映像SS1.](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-ParticleSystem-のマテリアルの初期の角度をランダムに-25~-35度の範囲で変更した際の映像SS1.png)
動画にしてみると、以前よりも水滴が目立たなくなりましたが、不自然さが軽減しました。
![Unity Particle System の水滴の粒子の Start Color を水面の色より少し明るめにすることで既定の白色よりも周囲になじみました。SS1](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-の水滴の粒子の-Start-Color-を水面の色より少し明るめにすることで既定の白色よりも周囲になじみました。SS1.png)
粒子のサイズのばらつきの設定
Hierarchy ウィンドウで Particle System ゲームオブジェクトを選択して Inspector ウィンドウで設定を変更します。
粒子のサイズを Particle System メインモジュール Start Size で Random Between Two Constants で 0.05 ~ 0.15 を設定して粒子のサイズを少しばらつかせます。
![Unity Particle System メインモジュール Start Size の▼ボタンで Random Between Two Constants を指定して範囲内で粒子のサイズをランダムに設定します.](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-Start-Size-の▼ボタンで-Random-Between-Two-Constants-を指定して範囲内で粒子のサイズをランダムに設定します.png)
3D Start Size にチェックをいれると X, Z, Y 軸それぞれ異なる値を設定できます。
![Unity Particle System メインモジュール 3D Start Size をチェックすると XYZ 3軸ごとにサイズを設定できます..](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-3D-Start-Size-をチェックすると-XYZ-3軸ごとにサイズを設定できます.png)
Particle System メインモジュール – Unity マニュアル
3D Start Size 各軸のサイズを別々に制御したい場合は、これを有効にします。 Start Size 各パーティクルの最初のサイズ
3D Start Size をチェックすると、 X, Y, Z それぞれに異なるサイズやサイズの範囲を指定できますが、ランダムに X, Y, Z ごとのサイズを設定すると縦横比が異なる画像が表示されます。
![Unity Particle System メインモジュール 3D Start Size を有効にしてXYZそれぞれ同じ範囲を持たせると縦横比が異なる水滴が表示されます.](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-3D-Start-Size-を有効にしてXYZそれぞれ同じ範囲を持たせると縦横比が異なる水滴が表示されます.png)
縦横比の比率を均一にしてサイズだけをばらつかせる場合は 3D Start Size のチェックをオフにします。
以下は大きさの変化を Game ウィンドウでわかりやすくするために Start Size プロパティに 0.1 ~ 1.0 の広い範囲を指定しました。
![Unity Particle System メインモジュール 3D Start Size はオフにして、 Start Size で 0.1 ~ 1.0 を範囲にすると縦横比は同じでサイズが異なる水滴が表示されました..](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-3D-Start-Size-はオフにして、-Start-Size-で-0.1-~-1.0-を範囲にすると縦横比は同じでサイズが異なる水滴が表示されました.png)
粒子のサイズを適当な 0.1 前後にするために Start Size を 0.05 ~ 0.15 に変更しました。
水滴の画像サイズが、粒子ごとにわずかに異なることが確認できました。
![Unity Particle System メインモジュール 3D Start Size をオフにして Start Size を 0.05 ~ 0.15 にすると大小ばらつきのある水滴が放出されましたSS1](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-3D-Start-Size-をオフにして-Start-Size-を-0.05-0.15-にすると大小ばらつきのある水滴が放出されましたSS1.png)
Scene ウィンドウで粒子の輪郭つきのアニメーションでは、より明確にばらつきがあることが確認できました。
![Unity Particle System メインモジュール 3D Start Size はオフにして、 Start Size で 0.05 ~ 0.15 を範囲にして Scene ウィンドウでアニメーションするとばらつきが確認しやすいです...](https://compota-soft.work/wp1/wp-content/uploads/2023/10/Unity-Particle-System-メインモジュール-3D-Start-Size-はオフにして、-Start-Size-で-0.05-~-0.15-を範囲にして-Scene-ウィンドウでアニメーションするとばらつきが確認しやすいです.png)
今回はここまで
今回は、水しぶきを表現するために Unity の Particle System の水滴画像を表示する粒子の色を水面の色に合わせて調整してなじませる設定と、水滴ごとにわずかにサイズを変化させる設定を紹介しました。
Color ダイアログのスポイト機能で画面の映像の色を直接指定できることや、3D Start Size をチェックすると X, Y, Z 軸ごとにサイズをランダムに設定できるかわりに縦横比が均一でなくなることもわかりました。
参照サイト Thank You!
- Unity のリアルタイム開発プラットフォーム | 3D/2D、VR/AR のエンジン
- パーティクルシステム – Unity マニュアル
- Particle System メインモジュール – Unity マニュアル
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