ベクター (svg) 画像も扱えて、タブレットにも対応した、無料・オープンソースのペイントソフト Krita で、 AI を用いて画像を生成するプラグイン「krita-ai-diffusion」をダウンロードして、 Krita にインストールして、そのプラグインのドッキングパネルを表示する手順を紹介します。
krita-ai-diffusion で生成した画像の商用利用と推奨環境についても引用を用いて紹介します。

※ Krita のバージョンは 5.2.9 です。
※ krita-ai-diffusion のバージョンは 1.34.0 です。
krita-ai-diffusion とは
krita-ai-diffusion は、ペイントソフト Krita で画像を生成する AI を使用するためのプラグインです。
This is a plugin to use generative AI in image painting and editing workflows from within Krita. Visit www.interstice.cloud for an introduction. Learn how to install and use it on docs.interstice.cloud.
これは、Krita 内から画像のペイントや編集ワークフローで生成 AI を使用するためのプラグインです。概要については、www.interstice.cloud にアクセスしてください。 docs.interstice.cloud にインストールして使用する方法を学びます。
Krita-ai-diffusion で生成した画像の商用利用について
AI には stable-diffusion-v1-5/stable-diffusion-v1-5 · Hugging Face を使っています。
Diffusion Models: Supports Stable Diffusion 1.5, and XL. Partial support for Flux and SD3.
拡散モデル: Stable Diffusion 1.5 および XL をサポートします。 Flux と SD3 の部分的なサポート。
この Stable Diffusion 自体は、基本的に商用利用が許可されていますが、それを調整して作成されたモデルは、ライセンスが異なるので注意しましょう。
ライセンス
特にOSSモデルを利用する場合に要注意なのがライセンスです。Stable Diffusionを含む、多くの画像生成AIはオープンソースとして提供されていますが、商用利用や再配布に関するライセンス条件はモデルによって異なります。
例えば、Stable Diffusion自体は倫理的な使用方法であれば、基本的に商用利用もOKとなっていますが、Stable Diffusionを調整して作成したモデルの中には商用利用に制限があったり、商用利用不可のものが数多く存在します。
Stable Diffusionとその系譜 – 開発者と読み解くAIの世界 – 窓の杜
stable-diffusion-v1-5/stable-diffusion-v1-5 · Hugging Face のページのライセンスの説明では、 Stable Diffusion v1.5 は、CreativeML OpenRAIL M license というライセンスのもとで提供されています。
License: The CreativeML OpenRAIL M license is an Open RAIL M license, adapted from the work that BigScience and the RAIL Initiative are jointly carrying in the area of responsible AI licensing. See also the article about the BLOOM Open RAIL license on which our license is based.
ライセンス: CreativeML OpenRAIL M ライセンスは Open RAIL M ライセンスであり、BigScience と RAIL Initiative が責任ある AI ライセンスの分野で共同で行っている成果に基づいています。当社のライセンスのベースとなっている BLOOM Open RAIL ライセンスに関する記事もご覧ください。stable-diffusion-v1-5/stable-diffusion-v1-5 · Hugging Face
そして、この CreativeML OpenRAIL M license は、規約を守れば商用利用が可能です。
CreativeML Open RAIL-Mの商用利用に関する特別な記述はありません。商用目的での使用がライセンスの範囲内で行われる限り許可されることを示唆しています。なので、商用利用を含むすべての利用は、ライセンス内の条件と制限を遵守する必要があります。
モデルのライセンス「CreativeML Open RAIL-M」を読む – 画像生成ドットコム
https://huggingface.co/spaces/stabilityai/stable-diffusion
CreativeML OpenRAILライセンスに基づき一切の制限が無く利用ができ、商用利用することが可能であることを記しています。
画像生成AI「Stable Diffusion」のライセンスと商用利用について | taziku / AI × クリエイティブ | 東京・名古屋
以上のことから、krita-ai-diffusion が Satble Diffusion 1.5 という AI を用いて生成した画像は、規約を守れば商用利用が可能です。
しかし、 Stable Diffusion を基に調整されたモデルを使用する場合、商用利用に制限がある場合があるので、モデルごとのライセンスの確認が必要です。
規約については、先ほど引用した他サイト様「モデルのライセンス「CreativeML Open RAIL-M」を読む – 画像生成ドットコム」に詳しく書かれてあります。
推奨環境
OS は Windows, Linux, MacOS に対応しています。
ハードウェアは, 最低でも 6 GB VRAM (NVIDIA) を搭載したグラフィックカードが推奨されています。それよりも低い性能のグラフィックカードの場合、処理が失敗する可能性もあります。
他のグラフィックカード、AMD GPU, Apple Silicon の推奨スペックについては、引用の表を参照してください。
CPU での動作もサポートしていますが、とても処理が遅くなることが想定されます。
Operating System
Hardware support
To run locally a powerful graphics card with at least 6 GB VRAM (NVIDIA) is recommended. Otherwise generating images will take very long or may fail due to insufficient memory!
ローカルで実行するには、少なくとも 6 GB VRAM (NVIDIA) を搭載した強力なグラフィック カードを推奨します。そうしないと、イメージの生成に非常に時間がかかるか、メモリ不足により失敗する可能性があります。Acly/krita-ai-diffusion: Streamlined interface for generating images with AI in Krita. Inpaint and outpaint with optional text prompt, no tweaking required. と Google 翻訳
NVIDIA GPU supported via CUDA (Windows/Linux) AMD GPU DirectML (Windows, limited features, 12+ GB VRAM recommended)
ROCm (Linux, via custom ComfyUI)Apple Silicon community support, MPS on macOS 14+ CPU supported, but very slow
Krita のインストール
Krita のインストールについては以下の記事を参照してください。
ダウンロード

ページを下にスクロールして、 Installation セクションの Download the plugin リンクをクリックします。

最新版のページに移動するので、 Download krita_ai_diffusion-バージョン.zip リンクをクリックしてをダウンロードします。
※例では、krita_ai_diffusion-1.34.0.zip をダウンロードします。

2025 年 5 月 5 日現在の最新版の krita_ai_diffusion-1.34.0.zip がダウンロードできました。
インストール
Krita では zip ファイルをそのままインストールできます。
Krita アプリを起動して、メニュー「ツール」→「スクリプト」→「 Python プラグインをファイルからインポート…」を選択します。

先ほどダウンロードした zip ファイルを選択します。

インポート後、プラグインを有効にするダイアログで「はい」ボタンを押します。
ダイアログに従って、アプリを再起動します。

再び起動した Krita アプリで、新規または既存のドキュメント(画像)を開いた状態で、メニュー「設定」→「ドッキングパネル」→「AI Image Generation」を選択してチェックをいれます。
※メニュー「設定」→「ドッキングパネルを表示」がチェックされていることも確認してください。

ウィンドウの右下に AI Image Generation のドッキングパネルが表示されました。

まとめ
今回は、ベクター (svg) 画像も扱えて、タブレットにも対応した、無料・オープンソースのペイントソフト Krita で、 AI を用いて画像を生成するプラグイン「krita-ai-diffusion」をダウンロードして、 Krita にインストールして、そのプラグインのドッキングパネルを表示する手順を紹介しました。
krita-ai-diffusion で生成した画像の商用利用と推奨環境についても引用を用いて紹介しました。
参照サイト Thank You!
- Krita | デジタルでのお絵描きと創造の自由を
- Acly/krita-ai-diffusion: Streamlined interface for generating images with AI in Krita. Inpaint and outpaint with optional text prompt, no tweaking required.
- KritaのAI生成プラグイン「Krita AI Diffusion」をカスタムComfyUIサーバで試す
- Stable Diffusionとその系譜 – 開発者と読み解くAIの世界 – 窓の杜
- モデルのライセンス「CreativeML Open RAIL-M」を読む – 画像生成ドットコム
- 画像生成AI「Stable Diffusion」のライセンスと商用利用について | taziku / AI × クリエイティブ | 東京・名古屋
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