以前に、無料動画編集ソフト AviUtl で、中間点で区切った動画の一部を倍速にする手順を紹介しました。
以前の記事:AviUtl 拡張編集で中間点で区切った動画の一部を倍速にする1/2 | Compota-Soft-Press
これを公開した直後、AviUtlサポートセンター (@AviUtl_Support) 様から、以下のようなアドバイスを送っていただきました。
n番目の中間点で再生速度を変えるとnフレーム遅れて反映されるというバグがあり、二次的な被害として音ズレやノイズ発生の原因になります。 対策としては中間点ではなく分割を使うか、バグ修正プラグイン(patch.aul)を導入する必要があります
https://twitter.com/AviUtl_Support/status/1710068967794982965
中間点を使った範囲の再生速度を変えると音ずれが発生する可能性があり、その対処法として
- 中間点の代わりに分割を用いる
- バグ修正プラグイン (patch.aul バージョン r43) を追加する
以上2つの方法があることを教えていただきました。
今回は、AviUtl へバグ修正プラグイン (patch.aul バージョン r43) を導入し、上述の件を含めた不具合を修正する手順を紹介します。
patch.aul バージョン r43 について
先ほどのツイートのあとに、さらに修正プラグインのバージョンについても言及していただきました。
上述のツイートで教えていただいたように、今回の音ズレのバグに対処するには、修正プラグイン patch.aul バージョン r43 が必要なようです。
その修正プラグインの入手先も案内していただきました。「patch.aul – nazosauna AviUtl」様にウェブブラウザでアクセスすると、導入方法、修正されるバグのリスト、動作環境などが丁寧に説明されています。
まずは、導入する前に動作環境を確認します。
patch.aul バージョン r43 の動作環境
patch.aul バージョン r43 を導入する前に、その配布サイト「patch.aul – nazosauna AviUtl」に書かれている動作環境に対応しているか確認しましょう。
AviUtl のバージョン
patch.aul バージョン r43 を導入するには、AviUtl 本体のバージョンを 1.10 にする必要があります。
バージョン情報は、メニュー「その他」→「バージョン情報」から確認できます。
バージョン情報ダイアログで 1.10 であることを確認します。
もしも、バージョンが古い場合は、先ほどの配布サイトでも紹介されている「AviUtl1.00を使っている人は今すぐ1.10に更新しよう – /ePi 」を参考にして AviUtl 本体を更新しましょう。
筆者も以前に 1.00 から 1.10 に変更しました。
その際の手順については「AviUtl 1.00→1.10バージョンアップ&luaJITで高速化? | Compota-Soft-Press」をご覧ください。
拡張編集プラグインのバージョン
patch.aul バージョン r43 を導入するには、拡張編集プラグインは 0.92 である必要があります。
拡張編集プラグインのバージョン情報は、メニュー「その他」→「プラグインフィルタ情報」から確認できます。
プラグインフィルタ情報ダイアログで拡張編集プラグインのバージョンが 0.92 であることを確認します。
拡張編集プラグインのバージョンが 0.93rc1 の場合は、0.92 を「AviUtlのお部屋」からダウンロードして置き換えましょう。
VC++ランタイムのバージョン
patch.aul バージョン r43 を導入するには、VC++ランタイムは、2015-2022 のバージョンである必要があります。
確認するには、コントロールパネルの「プログラムのアンインストール」を選択します。
「プログラムと機能」のウィンドウで Microsoft Visual C++ の後の西暦を確認します。
複数の VC++ ランタイムが入っている場合もあるので、名前でソートして検索すると良いでしょう。
対応するバージョン (Microsoft Visual C++ 2015-2022) がなければ、先ほどのサイトで紹介されている「Visual C++ 再頒布可能パッケージ – /AviUtl」で再頒布可能パッケージをダウンロードしてインストールしましょう。
AviUtlで使うのであれば基本的にx86版を選べば良いので、上のリンクになる。最近のプラグインであれば、
Visual C++ 再頒布可能パッケージ – /AviUtl2015-2022
を選べば良いはずである。
patch.aul バージョン r43 の導入
patch.aul バージョン r43 の導入手順については、その配布サイト「patch.aul – nazosauna AviUtl」のページに詳しく画像付きで書かれているので、そちらを参考にしてください。
「Releases · nazonoSAUNA/patch.aul」の最上部の最新バージョンの枠内の patch.aul_r43~.zipをクリックしてダウンロードします。
今回は公開されて 3 日しか経過してないダウンロード数がまだ少ない状態のファイルをダウンロードしたため、 Google Chrome によりダウンロードがブロックされていました。
解除するためには、 Google Chrome の右上のアイコンのメニューから「ダウンロード」をクリックします。
該当のファイルがあれば、「ブロック・一般的ではないファイル」のリンクをクリックします。
問題がなければ「ダウンロードを続行」ボタンを押すとダウンロードできます。
#その後、検疫ソフトで検査されましたが異常なくダウンロードできました。
ダウンロードした「patch.aul_r43_ss_37.zip」を解凍します。
その中の「patch.aul」を AviUtl インストールフォルダに追加すれば、導入は完了です。
「patch.aul – nazosauna AviUtl」には、 patch.aul バージョン r43 の導入方法の他に、どのようなバグに対応しているか、必要に応じて行う設定なども丁寧に紹介されています。
必要に応じて、ショートカットの設定や、キャッシュサイズの調整などを行いましょう。
#筆者は特に導入後に設定はしていませんが、必要になったら行います。
プラグインが導入されたことの確認
patch.aul バージョン r43 の修正プラグインが AviUtl に導入されたことを確認するために、導入後に AviUtl を起動して、メニュー「その他」を選択します。
「その他」のメニューのアイテムのバージョン情報の下に patch.aul が追加されていれば導入完了です。
そのメニューを選択すると patch.aul info ダイアログが表示され patch.aul のバージョン情報や製作者名が確認できます。
まとめ
今回は、無料の動画編集ソフト AviUtl で中間点を使って動画の一部を範囲として区切り再生速度を変化させた際に音ズレが起きる可能性があることやその対処法についてのアドバイスをいただき、その対処法のひとつである修正プラグイン patch.aul バージョン r43 を AviUtl に導入する手順について紹介しました。
また、必要な環境の確認のために AviUtl 本体と拡張編集プラグインのバージョン情報の確認、VC++ ランタイムの確認の手順も紹介しました。
改めて丁寧迅速なアドバイスをしていただいた AviUtlサポートセンター 様に感謝します。
#ツイッター(現X)でマシュマロを用いた AviUtl に関する質問への回答も多数してくださっていたので、すぐにフォローさせていただきました。
参照サイト Thank You!
- AviUtlのお部屋
- AviUtlサポートセンター(@AviUtl_Support)さん / X
- XユーザーのAviUtlサポートセンターさん: 「@SakuraCrowd n番目の中間点で再生速度を変えるとnフレーム遅れて反映されるというバグがあり、二次的な被害として音ズレやノイズ発生の原因になります。 対策としては中間点ではなく分割を使うか、バグ修正プラグイン(patch.aul)を導入する必要があります」 / X
- XユーザーのAviUtlサポートセンターさん: 「@SakuraCrowd 該当バグはpatch.aulのバージョンr43からでの修正となり、フォーク版に誘導しなければいけなさそうなため貼っておきます https://t.co/PDpEFYTLGR」 / X
- patch.aul – nazosauna AviUtl
- Visual C++ 再頒布可能パッケージ – /AviUtl
- AviUtl1.00を使っている人は今すぐ1.10に更新しよう – /ePi
- Releases · nazonoSAUNA/patch.aul
- visualc++ランタイムのどのバージョンが導入されているか確… – Yahoo!知恵袋
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