Blender の勉強として「【PRGあるある】井戸の中のダンジョンを作ろう!【blender3.0】」動画を参考に 3D の井戸を制作していて、学んだことを紹介します。
※ 今回紹介する工程は動画の 22:12 ~ 22:57 までの間で紹介されています。
今回は、無料の 3D モデリングなどができるソフト Blender で、灰色の壁に自然な濃淡をつけるためにノイズテクスチャ―ノードを利用したマテリアルを作成して割り当てます。
疑似乱数的に壁の濃淡を作成する手順と、ノイズテクスチャノードで使われるフラクタルパーリンノイズの特徴についても紹介します。
※ Blender 4.1 を使用しています。
前回の記事
前回は、オブジェクトの一部の色を変更するためにマテリアルを追加して、選択した面に割り当てる手順を紹介しました。
ノイズテクスチャノードの特徴
ノイズテクスチャノードは、座標に応じたフラクタルな特徴を持つパーリンノイズの値を返します。
The Noise Texture node evaluates a fractal Perlin noise at the input texture coordinates. It can be used for a single Perlin noise evaluation, or for combining multiple octaves (layers) with increasingly finer detail.
Noise Texture ノードは、入力テクスチャ座標でフラクタル パーリン ノイズを評価します。これは、単一の Perlin ノイズ評価に使用することも、複数のオクターブ (レイヤー) をより詳細に結合するために使用することもできます。
Noise Texture (ノイズテクスチャ)ノード – Blender 4.1 Manual と Google 翻訳
パーリンノイズを使うことでまったくの乱数ではなく、空間の勾配を意識した疑似乱数的な値を座標に応じて得ることが出来ます。
そのため、壁の濃淡のように、ある程度のまとまりを持ちつつ、不規則な模様を描くのにも適しています。
パーリンノイズは (x,y,z) または (x,y,z,time) の関数として実装され、事前に計算された勾配に従って内挿を行い、時間的/空間的に擬似乱数的に変化する値を生成する。
(略)
パーリンノイズは、コンピュータグラフィックスで炎や煙や雲を表現するのによく使われている。
パーリンノイズ – Wikipedia
マテリアルの作成と壁部分の面への割り当て
準備として、シェーディングワークスペースに切り替えて、陰影処理はレンダープレビューを選択します。
内側の壁となる2つの面を編集モードで Shift + Click で複数選択します。
※オブジェクトモードと編集モードは TAB キーで切り替えられます。
シェーダーエディターのスロットのリストを開いたら、+ボタンを押して、新しいマテリアル用のマテリアルスロットを追加します。
追加した空のマテリアルスロット(スロット3)を選択した状態で「+新規」ボタンを押して、マテリアルを新規作成してスロット3にセットします。
スロット3を選択した状態で、リストの隣のテキストボックスでマテリアルの名前を変更できます。
参考動画に従い、壁の内側のマテリアルとして Wall_Inside にリネームしました。
下側には、作成された直後の白色のベースカラーのマテリアルのノードツリーが表示されています。
新規作成したマテリアルをセットしているスロット3を選択した状態で「割り当て」ボタンを押すと、シェーディングワークスペースで複数選択している2つの面の色が、そのマテリアルのベースカラーに設定されている白色に変わりました。
以上でスロット3にセットした Wall_Inside マテリアルが2つの面に割り当てられました。
ノードテクスチャノードで濃淡模様を描画する
濃淡を描画するマテリアルにするために、ノイズテクスチャノードとカラーランプノードを追加して、ベースカラーにソケットを接続します。
シェーダーエディターの左上のメニュー「追加」→「テクスチャ」→「ノイズテクスチャ」を選択します。
スロット3のマテリアルのノードツリーにノイズテクスチャノードが追加されました。
※まだマテリアル出力とはつながっていません。
シェーダーエディターの左上のメニュー「追加」→「コンバーター」→「カラーランプ」を選択します。
ノイズテクスチャノードとカラーランプノードがマテリアルのノードツリーに追加されました。
※まだマテリアル出力にはつながっていません。
ノードの横側に複数ついている丸い部分(ソケット)をドラッグして他のソケットに以下のように接続します。
- ノイズテクスチャノードの係数ソケット → カラーランプノードの係数ソケット
- カラーランプノードのカラーソケット → プリンシプル BSDF ノードのベースカラーソケット
全てのノードをソケットで接続して、マテリアル出力までつなげると、シェーディングワークスペースのオブジェクトの割り当てた面に濃淡模様が描画されました。
以下は、ソケットを接続している実際の動画です。
まとめ
今回は、無料の 3D モデリングなどができるソフト Blender で、灰色の壁に自然な濃淡をつけるためにノイズテクスチャ―ノードを利用したマテリアルを作成して割り当てました。
その際、ノイズテクスチャノードによって画像データを使わずに、疑似乱数的に壁の濃淡を作成する手順と、ノイズテクスチャノードで使われるフラクタルパーリンノイズの特徴について紹介しました。
参照サイト Thank You!
- blender.org – Home of the Blender project – Free and Open 3D Creation Software
- 【PRGあるある】井戸の中のダンジョンを作ろう!【blender3.0】
- Shader Editor(シェーダーエディター) – Blender 4.1 Manual
- Noise Texture (ノイズテクスチャ)ノード – Blender 4.1 Manual
- パーリンノイズ – Wikipedia
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