Inkscape×fontconverterで自作フォント(TTF)作成1/2

無料のドローソフト Inkscape 標準の SVG フォントエディタ―と、無料のオンラインサービス fontconverter を用いることで自作フォントを作成することができます。

Inkscape と fontconverter でオリジナルフォントを作成しよう

パート1(全2回)では Inkscape 標準の SVG フォントエディタ―機能を使って文字をデザインする手順を紹介します。
※ Inkscape のバージョンは 1.3.2 です。

Inkscape のSVG フォントエディタ―ウィンドウの表示

Inkscape では標準で SVG フォントエディタ―機能が使用できます。
Inkscape をまだインストールしていない場合は以下の記事を参照してください。

https://compota-soft.work/wp1/wp-admin/post.php?post=26044&action=edit

メニュー「テキスト」→「SVG フォントエディタ―」を選択します。

Inkscape1.3.2 メニュー テキスト SVGフォントエディターを選択します.

「SVG フォントエディタ―」ウィンドウが表示されるので、右上の「+」ボタンを押して、SVG フォントのリストに1個目の要素を追加します。

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディタータブで+ボタンを押した後フォント名とファミリ名を入力します..

左上のリストに要素が追加されるので、任意の名称を設定します。
「ファミリ名」項目に、作成するファミリ名を入力します。

ファミリーは、同じコンセプトで作られたウエイト(太さ)の異なる書体のグループのことです。

ファミリー

同じコンセプトで統一された骨格とエレメントから、ウエイトを段階的に変えて作られた書体のグループのこと。

ウエイト

書体の太さのことを「ウエイト」と呼びます。

ファミリー | フォント用語集 | 文字の手帖 | 株式会社モリサワウエイト | フォント用語集 | 文字の手帖 | 株式会社モリサワ

フォント編集用のキャンバスの設定

「SVG フォントエディタ―」ウィンドウの「全体設定」タブの左下の「キャンバスを設定」ボタンを押すと、水平アドバンスやアセンダーなどの設定値をもとに、キャンバスのサイズが変更されて、ベースラインなどの基準となるいくつかの水平線も表示されます。

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディタータブキャンバスを設定ボタンを押すとアセンダーなどの幅の設定からベースラインなどが表示されサイズも調整されます..

キャンバスに表示されたラインは、アセンダーやベースラインなどの文字を書くための基準の高さです。
この基準の高さは「SVG フォントエディタ―」ウィンドウの「全体設定」タブのアセンダーや x 高さなどを変更することで調整できます。

ウィキペディアのアセンダーやベースラインなどの説明図

アセンダーなどについては他サイト様「アセンダー | フォント × デザイン|基本の作り方」に詳しい解説がありましたのでそちらをご参照ください。

文字は1レイヤーごとに独立してデザインする

文字を書くキャンバスの設定ができたので、そのキャンバスでレイヤーごとに文字を書きます。
レイヤーも「 SVG フォントエディタ―」の機能で自動的に作成・切り替えられます。

グリフの追加

文字をデザインするために「グリフ」タブの右上の「+」ボタンを押してグリフの要素を追加します。

グリフ

字体とほぼ同義語ですが、記述記号やスペースなども含めたものを指します。

グリフ | フォント用語集 | 文字の手帖 | 株式会社モリサワ

追加した要素の「文字数」にデザインする文字と同じ文字を設定します。

例えば 1 をデザインする場合は 1 を設定します。
これにより Unicode の欄に 1 を表す文字コードが割り当てられ、このグリフのレイヤーでデザインした形が 1 を表す文字として扱われます。

名前の欄には、わかりやすい名称を設定します。今回は文字数と同じ文字を設定しました。

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディターグリフタブでグリフを+で追加してデザインする文字を文字数に設定します...

グリフに対応したレイヤーの表示

「グリフ」タブで追加した要素のグリフの欄などをダブルクリックすると、そのグリフに対応したレイヤーが作成・表示されます。
※例では文字数に 1 を設定したので 1 をデザインするためのレイヤーが作成・表示されます

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディターグリフタブの要素をダブルクリックすると文字数に対応した文字をデザインするレイヤーが作成されて切り替わりますpng

グリフごとのレイヤーについては、普通のレイヤーと同様に、「レイヤー」タブから確認したり、表示や編集ロックの設定を変更できます。

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディターグリフタブでグリフを作成するとレイヤーが作成され選択するとそれだけが編集可能になります....

デザインした文字の取り込み

グリフのレイヤーで、キャンバス上にデザインした形は、「SVG フォントエディタ―」ウィンドウ「グリフ」タブ「曲線を取得」ボタンを押すと文字として取り込むことが出来ます。
例では、文字数の値が 1 なので、1 を表す形として取り込まれます。

取り込むとリストの「グリフ」の欄にその形が表示されます。
下側のプレビューテキストに 1 など取り込み済みの文字列を入力すると、それが上の方に表示され、確認することが出来ます。

Inkscape1.3.2 SVGフォントエディターグリフタブで曲線を取得ボタンを押すとグリフのレイヤーのキャンバスに描いたデザインが文字として取り込まれます....

今回はここまで

パート1(全2回)では、無料のドローソフト Inkscape 標準の SVG フォントエディタ―を使って、オリジナルフォントの文字をデザインする手順を紹介しました。
キャンバスをフォントに合ったサイズに変更して、基準線を表示できることがわかりました。
デザインする文字単位でレイヤーが作成され、それを切り替えてデザインすることもわかりました。

参照サイト Thank You!

記事一覧 → Compota-Soft-Press

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